母の最後の柄合わせ

母はまだ生きていますが88歳で認知症もあるので仕事は出来ません。今日つくば市のお客様から預かった布団は数年前に私が作った布団でした。

わかるでしょうか、右斜めに柄が上がってます。昔私の店は問屋の下請けをしていました。その時は毎日婚礼布団を作ってました。婚礼布団はほとんどが小幅の生地、柄合わせは母がすべてやっていました。

この布団の時でも仕事してなかったので私がやろうとしました。少し母に聞いたら私には任せられないとばかりに覚醒しやってくれました。母的にはもう少し大きくズラしたかったのですが生地の寸法の関係で上のようになりました。なかなか納得しませんでしたが、なんとか説得しました。

考えてみるとこれ以降柄合わせはしていません。生地はまだ傷みがないので打ち直しした後はこの生地に入れます。母の最後の柄合わせをした布団はまだまだ活躍します。

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