柄合わせ
この布団は2,3十年前の布団生地をそのまま使って仕立てました。お客様の婚礼布団でした。生地の柄、扇が上に斜めに揃ってるのがわかるでしょうか?この布団というより昔の布団は小幅の生地を4枚合わせて作っていたんです。敷布団は3枚、掛け布団は4枚と裏地で作ってました。
私が布団を作るようになった時は婚礼布団だけはまだ小幅の生地、緞子(ドンス)という生地で作ってました。当時は問屋さんの仕事をやっていたんで毎日婚礼布団を作ってました。生地を裁つのは母の仕事でした。数をこなしてたせいか母は柄あわせが得意でした。
上の布団も母が生地を裁ち柄合わせをして、私が布団にしました。まさか何十年もたってまた同じ生地に入れるとは思いませんでした。お客様の保存が上手だったんで実現しました。